様々な逸話が残っている徳川家康ですが、宇宙人に遭遇していたというのはとりわけ奇妙な話です。
この話の発端になっているのは、江戸後期に書かれた「一宵話(ひとよはなし)」のなかです。このなかに書かれている「肉人」という未知の生物が、宇宙人のことを指しているのではないかと言われています。
1609年(慶長14年)に徳川家康が駿府城にいたときに、庭に子供のような形をした「肉人」という生き物が立っていたと記述されています。手はあるが指がなく、その指のない手で上を指して、何かを訴えていたように見えたということです。
城のものは騒然とし、家臣は家康に報告しました。
家康は「人目につかない場所に追放しろ」と命じて、肉人は城から離れた山中に追いだされたということです。
その話を聞いたある者は「もったいない、貴重な先約を家康様に献上する機会を不意にしてしまった」「その生物は白沢図(はくたくず)に載っている封(ほう)という妖怪だった」などと言ったという話です。白沢図は中国の伝説上の妖怪を紹介した書で、妖怪だったのか宇宙人だったのかは見解がわかれています。
この生物の正体は不明のままで、徳川家康の態度や追放の理由など謎だらけの事件です。