人生50年と言われた戦国の世において徳川家康は75歳という長寿を全うしました。「長命こそ勝ち残りの源である」と語っていた家康の健康と長寿を支えたのが食生活です。
天下人となり財も名声も手に入れた家康でしたが、「ぜいたくは月に2〜3度で十分」と言い、粗食を常とし、麦飯と豆味噌中心で食事をしていました。麦にはビタミンB1や食物繊維などが豊富に含まれます。家康の麦飯は、丸粒の大麦に胚芽や糠の残った精米しかけたお米を混ぜたもので、白米よりも多く咀嚼する必要があり、それが脳や胃腸の働きを活性化させ、活力の源になったのです。
また豆味噌は、大豆と食塩、水だけを原料に作られる家康の郷里である三河(愛知)の名産で、主原料の大豆には9種類の必須アミノ酸、ビタミンE、サポニン、イソフラボンを豊富に含む脳機能の活性に欠かせない栄養が多く含まれており、こちらも活力の源となりました。
さらに粗食を好む一方で、キジやツルの焼き鳥なども適度に食し、動物性たんぱく質を摂取していました。動物性たんぱく質は血管を強くし、筋肉の衰えを予防する効果があるため健康な体作りには必須成分です。
以上のように徳川家康は生涯にわたり、心身ともに健康維持に欠かせない栄養素を多く含む食事をとり続けたことで長寿を全うすることができました。